ニューヨークで怖かった思い出

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前回の記事でニューヨークで命の危険を感じる目に遭ったと書きました。
ちょっと長くなるのですが、それについてお話します。

それは12月29日にJFK国際空港に着いて、荷物を無事受けとった直後のことでした。
アメリカでは、友人の家に泊まることになっていて、彼の家にはスーパーシャトル
というバンで行くことになってました。すでに予約も取ってます。

スーパーシャトルの乗り場を探していると、スーツに身を包み、トランシーバー
を持った黒人のお兄さんが「May I help you?」と声をかけてきました。
スーパーシャトルの乗り場を聞くと「直進して左」と教えてくれました。

「アメリカ人は親切だな」と思って歩いていくと、これまたスーツをビシッと着た
白人が、「待ってたよ。これに乗りな」とバンを示します。
しかし、友人からは、「1度電話をした後に、担当者がやってくる」と聞いていたので
不審に思い、断りました。

1度戻って、スーパーシャトルを呼ぶ電話をかけると
「すぐに担当者が向かいます」と言われました。

すると、先ほどの白人が来て「早く行くぞ。もう1時間もお前を待ってるんだ」
と言って来ます。

電話した直後に来たことでこの人を少し信用し、
「1時間も待たせたのなら悪いな」と感じ
バンに乗り込みました。

しかし、これが大きなミスでした。

運転席には黒人(身長は170cmぐらいだががっしりした体格)、
助手席には先ほどの白人(175cmぐらい、ニコラスケイジ似)が
座り、車は出発しました。

50分ほどして友人の家の前に着き、金を支払う段階になり
凍りつきました。

「450ドル払え」と言ってきたのです。
スーパーシャトルの代金は20ドル。あまりにも法外な値段です。
本当のスーパーシャトルではなく、白タクのようなものにつかまっちゃったんです。

とりあえず、20ドルを払うと「450ドルだぞ!」と言われました。
必死になって「あなたは20ドルしかかからないと言った」
抗議したのですが、「1ブロックが20ドルで、今まで何十ブロックも
通ってきたから450ドルなんだ」と言ってきます。

話にならないと扉を開けて出ようとすると
「車にさわるな!」と怒鳴られ、
それでも出ようとすると、ロックをかけられて
扉は微動だにしません。

ちなみに車が停まっているのは、治安があまりよろしくないハーレム。
とりあえず、外を歩いている通行人(黒人)に向かって、
車の窓をガンガンたたいて、「Help me!」と叫びました。
しかし、誰も助けてくれません。

20ドルを払ったっきり、一向に払わない僕に、運転席の黒人もイライラして
「Pay your fucking money!」と声を張り上げてきます。

「おー!本当にfuckingなんて言うんだ!」なんて感心しながら
どうしたらいいか考えました。しかし良いアイデアは何も
浮かびません。

ニコラスケイジ似の白人が言うには、この黒人はジャマイカンで
人を殺したこともあって、2年間刑務所に行っていたとのことです。

「人を殺して2年で出れるのか。すごい国だなアメリカは」と感じました。

治安の悪いところで、車に閉じ込められ、車内には2人のアメリカ人と
僕の3人だけ。おまけに1人は人殺し。ちなみに僕は英語が苦手。
さらに悪いことに、携帯などの通信手段を何も持ってません。

今までの人生のなかでも、あまりないレベルのピンチです。
 
すると黒人が胸ポケットに手を入れました。
「やばい!拳銃かナイフが出てくる!!」
とびびったのですが、結局何も出ることはなくほっとしました。

「ポリスに行くぞ!」
ニコラスケイジが言いました。
それは助かる!と思い
「Ok!Let's go!」と言ったのですが、
インチキ警官のところに連れてかれるのも困ります。
向こうもポリスに行くのはやっぱり都合が悪いらしく、結局行きませんでした。

20ドルではどうにもならないと観念し、
もう20ドル出しました。
現在の向こうの言い値は250ドル。こっちの金額は計40ドル。
最初の金額から200ドルディスカウントされたのですが、
まだまだかけ離れています。

「俺は金持ちじゃない。これが精一杯だ。頼むから出してくれ」
とお願いしていると
「お前は俺たちを馬鹿にしてるのか!」と言ってきます。
ふと、下を見ると、僕の出した20ドル札2枚が
1ドル札2枚にすりかえられていて
「お前はまだ2ドルしか払ってない」と叫んできます。

マジックまがいのことをするんだと驚いたんですが、
「You changed!!」と抗議をすると、案外あっさり認めました。

このように結構粘っていると、むこうもめんどくさくなってきたみたいで、
「わかった。あと20ドルで出してやる」と言って来ました。

助かった!と思ったのですが、20ドルを払っても
開けてくれるかわかりません。

「ドアを開けるのが先だ!」
「金を払うのが先だ!」
と何度かやりあった後、
「パン」とドアが開きました。
自動ドアでした。

60ドル目となる20ドル札を渡し、降りると
即座にダッシュしてバンから離れました。
そのまま友人の家にかけこみなんとか
無事に切り抜けることができました。

友人の顔を見たときは、心底ほっとしました。

友人には、タクシーでここまで来たら80ドルはかかると言われました。
60ドルっていうのは結構割安だったみたいです。

ちゃんと友人の家まで連れてきてくれたし、最終的には
割安料金になったし、「結構いい人たちだったのかな」って思います。

おそらく、心底悪人だったら、身ぐるみはがされて
どっかに捨てられていたでしょう。
「あのニコラスケイジは家に帰れば優しいパパなのかもしれないな」
なんて、友人のいれてくれたコーヒーを飲みながらぼんやり思いました。

空港というのは、まだその国に慣れていない旅行者を狙った悪人が
うようよいる所だってことはわかってるつもりでした。
しかし、見事にひっかかりました。
ほんとに恥ずかしい体験だなって思うのですが、
せっかくなので載せました。
長文を読んでいただきまして、まことにありがとうございました。


しかし、生きて帰ってこれてほんとに良かった!
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by kou292764 | 2007-01-13 22:54 | 日記
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